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証券インフラ

証券インフラを支える使命 「開発推進(PMO)」が挑む、巨大プロジェクト

証券インフラを支える使命
「開発推進(PMO)」が挑む、巨大プロジェクト

ネクサスでは、「開発推進(PMO*1)」サービスを展開している。
これは、顧客とベンダーの結節点となり、仕様や予算の策定、工程・課題・品質管理、ベンダコントロール等の推進業務を専任で行う役割として、近年、その重要性が高まっている。証券システムの大規模プロジェクトにおいて、ネクサスの「開発推進」がどういった役割を担っているのか、そのサポートの全容を紹介する。

*1 PMO(Project Management Office):企業や組織において、個々のプロジェクトマネジメントの支援を横断的に行い、円滑なプロジェクトマネジメントを推進する。

第3事業部

アドバイザリー・システムズ・エンジニアO.H

巨大プロジェクト始動における
2つの困難とは?

「ネクサスでは、長年、某証券会社システムの開発推進を担っています。その中でも、私の担当はシステム基盤。システム基盤は、様々なハードウェア(ストレージやサーバなど)で構成されており、万一止まってしまうと業務に多大な影響を及ぼします。そのため、障害が起きないように“計画的”に行われる案件が多いのが特徴です。たとえば、ハードウェアのリプレイスやソフトウェアのバージョンアップ、災害対策など、中期、長期と戦略的に計画が練られ、実行されています。」
こう話すO氏は、中長期計画におけるプロジェクトの開発推進を任された。具体的には、2拠点のシステム基盤において、期限切れが迫る「セキュリティシステムの更改」と、その「DR対応*2」。コストや効率化の観点から、これら複数のプロジェクトを1つのプロジェクトにまとめたことで、数億円規模の巨大プロジェクトへと発展した。
O氏は、着任早々このプロジェクトの困難に直面したという。
「最初の困難は、“システム全体像の把握”にありました。開発の作業フローの検討には、複数拠点にわたる複雑なシステム構成、そこに関わる対象ユーザーの視点の理解が必要で、大前提として、証券会社のセキュリティや災害対策における思想理解も求められます。エンジニア時代は独学でIT知識を吸収していましたが、証券システムの知識は一人で学べるものではありません。まずは誰がその技術や全体像に詳しいのか、有識者や関係者を聞き出し、ヒアリングすることからスタートしました。」
こうして、全体像を把握し、複数ベンダーから見積もりを取り、証券会社のユーザー関係者を集めて、システム移行期間を詰めることで、概算コストとスケジュールが決まる。そして2つ目の困難が、意思決定フローだった。
「数億円規模のプロジェクトになるため、証券会社側も慎重な稟議が必要となるため、そこには幾重にもわたる意思決定フローがありました。まず課長にレビューをして了解をいただき、部長、役員承認で決済をいただき、発注という流れになります。特に、役員の予定を抑えるだけでも1ヶ月かかるため、正式発注までには、実に半年がかかりました。」
この準備期間を経て、O氏は、本格的なプロジェクト推進に向けて、大規模なプロジェクトチームを発足させ、開発をスタートさせた。
*2 DR(Disaster Recovery)対応:天災や災害、テロや不正侵入などによりシステムが壊滅的な状態になっても、継続して業務が利用できるように備えた対応

巨大システムも、“人”で繋がっているという実感

メインシステムで作業を行うため、一旦ユーザーをサブシステムに移行し、作業を終えたらメインシステムに戻すという工程が、約10ヶ月をかけて行われた。O氏はこの時をこう振り返る。
「PMOの役割は、決められた工程通りにプロジェクトを成功させるという責任があります。そのため、ベンダーと密に連携し、進捗報告を取りまとめ、遅れやトラブルも発生すれば徹底した原因究明と、どう軌道修正するかを議論し、毎週の定例で報告を行います。さらに今回は、移行に伴いバージョンが変わることから、どんな制約が起きるのか、ユーザーの方に地道に説明して回り、問い合わせ窓口も設けました。プロジェクト推進だけに注力するのではなく、ユーザーの負担がビジネスに影響することもありますから、そこを最小限に抑えるための取り組みも同時に進めました。」
そして、プロジェクトの最終関門となるのが、リリース判定会議だ。これは、リリースに向けた基準が満たされているか、あらかじめ設定された、品質や負荷/性能、ユーザーへの周知徹底などの判定基準をクリアできていることを部長や役員へ説明し、承認をもらうことではじめてリリースを迎えることができるという。
「当初、淡々と進捗管理をするだけでは、うまくいかない時もありました。そのため、関係各所に目を配り、改めて目的やゴールを説明することを日々積み重ねたおかげで、数多くの方に私の顔を知っていただき、助けられることが多かった。巨大なシステムも人で繋がっていることを改めて知った瞬間でした。」
そして、10ヶ月の開発期間を経て、ようやく全ての開発と移行が無事に完了した。

当たり前の「成功」だけが、次の信頼を生み出す

こうして最終的に複数のプロジェクトを1つに統合したことで、工期の短縮と約1億円コストダウンを無事達成させることができた。この成功について、O氏はこう話してくれた。
「リリースに向けては、安全に安全を重ねた計画を組んでいましたし、コストダウンと工期も、当初の計画通りです。だから、正直当たり前のことだと私も顧客も思っています。ただ、その実現に向けて、開発や調整に関わっていただいた多くのベンダーや関係者の方には本当に助けられました。だから、全てが完了した時、その達成感よりも『本当にありがとう』という感謝の気持ちしかなかったですね。」
さらに、『あの案件をやったOさんだね』と、セキュリティやDRに関わる案件では声がかかるようになり、新たなビジネスに発展したこともあったという。
「システム基盤の開発は“動くのは当たり前”という世界だからこそ、当たり前の“成功”だけが次の信頼に繋がるシビアな仕事です。その中で、ネクサスとして確かな実力を示し、私自身も大きく成長できたのは非常に嬉しいですね。」とO氏は語った。

新たな社会に息づくシステム基盤を開発推進でサポート

現在O氏は、変化の激しい証券システムにおいて、新たな潮流を創るプロジェクトに携わっている。それは証券会社にとって、次なるビジネス領域を広げるプロジェクトだという。
「このプロジェクトもまたスケールが大きく、さらに、ここでは年間の開発予算の策定にも関わっているため、プレッシャーも大きいですね。しかし、証券システムの進化の一翼を担っているという大きなやりがいが私のモチベーション。ビジネスにおけるITシステムの重要性はより一層増していますから、システム基盤の安定稼働や拡張によって、ビジネスがより一層発展してくれればという想いをチーム全員の共通認識で持ち、これからも業務を邁進しています。」
特に、公共や金融系、基幹系システムといった大規模開発プロジェクトでニーズの高まる開発推進において、ネクサスは次なる挑戦の扉を開くべく、社員の奮闘は続いていく。